「13デイズ」、 ティム ロリンズ(富永和子 訳)、角川書店

13デイズ (角川文庫) 1962年のキューバ危機を題材にした映画の文庫。「誤解が全世界を破滅させる」という言葉が印象的。この時はまさにひとつ間違えば、核戦争が始まる可能性があった。ケネディ大統領の会議で意見を広く求める姿勢がいいね。この姿勢は、若くて経験がほとんどないことによる弱腰だったいう意見、アイゼンハワー前大統領による主導的な意思決定のまずさを判明教師にしてよかたという意見と、評価はわかれているそうだ。当時の対応を偶然の産物という評価もあるそう。たとえ、偶然でもそれを上手くかいくぐって平和裏に集結させた手腕は、素晴らしいと思う。この13日間という短い時間で必死に考え、模索した人々を描いたものは、スピーディーさ、正面から議論しあうところ、とても面白かった。

コンサルタントの仕事としても、限られた時間の中で多くの意見を出し、そしてそれをまとめあげるときの感触に似ている。そういう意味では、コンサルタントの仕事は楽しい。今はそういった仕事のスタイルから離れているけれど、ぜひそういった仕事、そういった議論のできるチームで働きたい。