「王陵の考古学」、都出比呂志、岩波書店

王陵の考古学 (岩波新書 新赤版 (676)) 都出氏の本は以前に何冊か読んだことがあるが、流れるように読める。今回も会社の行き帰りにあっという間に読めた。

王陵を記念碑としての意味合いを見出し、洋の東西で比較している点がとても面白い。日本史だけでなく、世界史も理解しながら読めるので、楽しかった。

私は建築に関する図面を見て三次元的にイメージすることが好きだが、この本はぴったりだ。王陵の平面図や横穴式の場合には深さの図面があり、どんな風に当時の人が作ったのか、イメージを膨らませることができた。かなうなら、それら(歴史上の大きなモニュメント)の復元が一堂に会する展覧会が開催されるとうれしい。