「おねぇすてぃ」、宇江佐真理、新潮社

おぅねぇすてぃ (新潮文庫)
明治時代を舞台とした恋愛。御家人だった主人公「雨竜千吉」が、明治維新で、叔父がてがける商社の仕事に入る。江戸の頃、よく致知が出入りしていた物産問屋で好きな女性「お順」がいた。外国人も出入りするため、お順は英語が話せた。

あこがれとも、負けん気ともつかない気持ちで、英語を学んだ千吉。その力を多少見込まれ、叔父の商社の函館支店へ。英語を使う機会もないし、新しいものに出会うものもないと意気消沈していた千吉。そこで、多くの人に出会う。宣教師・ジャン・フィリップ、通詞(通訳)・財前卯之吉。財前卯之吉は実在の人物だという。函館では、地元の発展や教育に大きく貢献した人物らしい。

ちなみに、タイトルは”honesty”から、作者の名前「宇江佐真理」の苗字「宇江佐」は"weather”からとっているらしい。