「李巌と李自成」、小前亮、講談社

李巌と李自成 (講談社文庫)
中国・明の末期、役人だった李巌は、時代の荒波に揉まれて、農民反乱軍の一員になる。科挙などで学んだ内容を使いながら反乱軍の戦略を考え、棟梁である李自成をサポートする。
そんな中、李自成に妻(この妻は、もともと反乱軍にごういんにひきこんだ)をとられたり、役人出身でもっとうまく立ちまわる人物の登場で、怒りや葛藤が生じてくる。その李巌の心理描写がうまく描かれていて読んでいて面白い。