「おいしいコーヒーのいれ方VI 遠い背中」,村山由佳,集英社

おいしいコーヒーのいれ方 (6) 遠い背中 (集英社文庫)
勝利,かれん,そして丈の3人の生活も,かれんと丈の親(勝利の叔父夫婦)がロンドンから戻ってくることで終わりを迎える.そこで,勝利は一人暮らしを決意する.それは,二人だけになれる場所を確保したいという気持ちと,自分に磨きをかけたいと思うからである.二人になりたいと思う勝利だが,なかなかチャンスに恵まれない.そんなとき,丈も付き合っている京子ちゃんと二人きりになれる機会がなく,いらついている.そんなときに勝利の発した言葉に,「勝利は二人になる場所をつくったのに,俺にはだめだというのかよ」という言葉(転記していないのでだいぶ違うかもしれないが,そんな意味)に,はたと気づく.