「江戸っ子長さんの舶来屋一代記」、茂登山長市郎、集英社

江戸っ子長さんの舶来屋一代記 (集英社新書)
二次大戦中は中国戦線へ行き戦後の混乱も乗り越え、日本にヨーロッパのブランドを紹介し多くの方々に広めてきた方。この本を読んで真面目にお客様に喜びを伝え、商品だけでなくその世界観を大切にしてその気持までもお客様へ伝えようとすることの大切さがわかった。

中国でも慰安婦へ走らず、真面目に現地の方を守る役を務めたり、その結果現地の方からお礼を受ける。お礼としてもらったお金を、日本軍の移動などで刈り出された中国人に支払うことで彼らと良い関係を築いたことが素晴らしい。当時そんな考え方をする人はほとんどいなかっただろう。日本軍の物資を運ぶために馬を提供したり、協力するのは当たり前と思われていただろうに。それに対価をきちんと出したのだ。